第4回 日本喘息学会総会学術大会
第4回 日本喘息学会総会学術大会
会長挨拶
相良 博典
昭和大学病院 院長
昭和大学医学部内科学講座
呼吸器・アレルギー内科学部門
主任教授
相良 博典

この度、第4回日本喘息学会総会学術大会を2023年7月22日(土)から23日(日)に開催させて頂くことになりました。開催に先立ちまして、日本喘息学会の理事、監事、代議員、ならびに会員の皆様に心から感謝申し上げます。



一般社団法人日本喘息学会 (Japan Asthma Society: JAS) は、喘息の疫学、病態、診断、治療の進歩、普及、啓発を図り、我が国の医学研究・教育、喘息の治療・管理・予防に寄与することを目的として、2020年に設立されました。同年、厳重な感染対策の中、コロナ禍の間を縫って、第1回の学術大会が開催されたことを昨日のことのように思い出されます。2021年7月、東田有智理事長のもと 『喘息診療実践ガイドライン2021』(Practical Guidelines for Asthma Management)の監修に携わせて頂き、この度、大会長を拝命いたしましたことを大変光栄に存じております。



本会のテーマは「知と経験から紡がれる喘息診療の未来戦略」です。喘息は他の慢性疾患と比較し個人差の大きい疾患と言われます。臨床試験や基礎研究で導かれたエビデンスに医師をはじめとする医療提供者の経験が融合し、未来の喘息診療を戦略的に創出し、ひいては個々の患者さんに最高の医療を提供できるのではないかと考え作成致しました。



COVID-19のパンデミックによって、世界中の人々のライフスタイルが変化致しました。学会への参加の仕方も同様で、Web参加には多くの利点もございます。しかしながら、COVID-19との付き合い方は今まさに新たなphaseつまり共に生きる時代に入っています。是非皆さまには会場に足をお運び頂き、face to faceで胸の熱くなる討議に参加して頂きたいと思っております。



本大会は初の東京での開催となります。会場のある千代田区丸の内は、日本を代表するオフィスエリアである大手町から皇居の広大な緑地空間にもつながり、生物多様性に配慮されたサステナブルでかつイノベ―ティブな創造性にあふれる都市空間の創出が進んでおります。近年、気候変動による災害リスクの増加、人口減少や少子高齢化を見据えた社会への移行、ポストコロナの社会ニーズへの対応など、大きな変化点を迎えている日本を代表するこの都市エリアにおいて、革新的な変化の息吹を感じながら、本会を通じて喘息診療のさらなる向上を目指し、可能性を導き出す未来戦略を皆様と共に紡いでいきたいと考えております。



開催形式に関しては、オンサイト(現地開催)を中心に、併せてハイブリッドでの開催を考えております。多くの先生方にご参加いただき実りある大会になりますよう、教室員一同心よりお待ち申し上げております。